老舗や有名店が偽装に走る怪

2007年11月1日


長い歴史を誇る老舗までも、続々と消費期限や賞味期限の偽装改ざんの事実が表に出てきた。何代にもわたって心血を注いで守ってきた暖簾が一瞬にして屑に。今さら墓前で手を合わせても甲斐なし。
一族経営、ワンマン経営の弊害はよく言われるが、そのことが、そのまま脱法行為、詐欺行為に結びつくものではない。そもそも家訓や社訓に込められた教えは風化することなく、未来に向けて変わらぬ輝きを放つもの。そのことはきちんと理解しておくことが肝要である。いたずらに古い「のれん」を軽んじる愚行は避けねばなるまい。
拡張主義、市場原理主義、利益至上主義が経営者の感覚を麻痺させ、組織全体を腐らせてしまったように思う。世間の非難の集中砲火を浴びている老舗や有名店が、奮起・再生し、新たな飛躍を果たされることを祈りたい。