福田元官房長官で決まり?

2007年9月15日


自民党総裁選であるが、例のごとく勝ち馬への便乗組みも多く、福田元官房長官が数では圧倒的に優位に立っているようである。前評判を取っていた麻生幹事長であるが、出る杭は打たれるで、現在極めて厳しい状況下にある。
こんなに極端に振れるとは予想できなかった。公家集団(高級官吏出身の政策に長けた議員も多かった。)とも揶揄されることもあった宏池会であるが、保守本流の人材豊富な名門派閥である。この流れを組む谷垣派、古賀派、麻生派であるが、早々と谷垣派も古賀派も、同根の麻生氏ではなく福田氏を支持している。こんな極端な振れ方が良いとは思えないが、自民党にとり、次や、次の次、のためにも、麻生氏は温存していく必要がありそうである。宏池会系の派閥だけではなく、その他の派閥からも麻生氏に巧妙に少しずつ票を出すことがあるのではないか。プロの囲碁や将棋で言うところの、形をつくる、である。
党所属の国会議員387人、47都道府県連代表各3人の計528人が投票権を持つ自民党総裁選。14日告示、23日投開票となっているが、各候補は、国民に向けてしっかりと政策を訴えてもらいたいと思う。
いずれにせよ、後継首班は、改革路線を踏襲しながら、年金問題、消費税率と法人税率の上げ下げ、格差問題、景気の拡大、国際貢献、環境問題、歴史問題等々、果敢に取り組んで行かなければならないし、民主党が参院第一党というねじれの中、強い指導力が問われことは間違いない。
福田氏が総裁・総理ということになれば得意のアジア外交にも力を入れることになると思うが、歴史認識その他に関し外圧に配慮し過ぎるあまり、わが国の国益を損ね、将来の国家と国民に禍根を残す様な拙速な外交政策だけはご遠慮願いたい。