自信の物件

2007年8月27日


通常、建物の賃料は、グレード・築年数・広さ・設備・エリア等によって変わってくるものであるが、貸主の事情により、割安なものも割高なものも出てくる。アパートやマンションのような集合住宅を建てる場合、ほとんどのケースで借り入れが発生する。当然に月々の賃収から返済することになる。余裕のある場合とそうでない場合とでは、賃料の額の決定に差異を生じざるを得ない。余裕があまりないと、築浅の間は何とか入居率は維持できるものの、やがてメンテナンスが必要な時期になってくると、資金的にうまく回らなくなることも多いように思える。どうしてもきちんとしたメンテナンスや設備向上への対応が遅れがちに成り、また、安易な大幅な賃料の引き下げも返済金の関係でままならず、アパート・マンション経営の厳しさを思い知らされることも出てくる。ところで、賃貸物件をおすすめする仲介業者としては、ある程度、賃料相場は心得ているものの、人気の物件とそうではない物件、割安の物件と割高な物件などと、不遜であるが、つい色分けしがちである。お客様のニーズにあった物件を大量な情報の中から瞬時に提示することを求められる仲介業者であるが、単純に「割安」だけを最優先にしているわけではないように思える。オーナーの日頃の経営姿勢や入居者へのかかわり方は、物件の良否を分ける。仲介業者にとっての自信のある物件とは、そんなのを言うのであろうか。