犬は雷に弱い?

2007年8月18日


我が家の名犬(迷犬?)は雷が怖いらしい。数年前のことであるが、深夜、雷の恐怖から逃れるために、勝手口から2階まで上がってきたことがある。外で飼っているので、部屋の様子は分かっていないはずであるが、家人の気配を頼りに一挙に階段を駆け上がってきたようだ。救いを求める顔をしていたのを覚えている。先日、義父から聞いた面白い話を御披露しよう。
時は数年前に遡る。義父が雷雨の最中に道を歩いていると、大の雷嫌いの「ケンちゃん」(知人の飼育している顔見知りの犬)が、自宅から5キロは離れているであろう場所を徘徊していた。雷の恐怖は、方向感覚までも狂わせてしまうのか。「あら、○○のケンちゃんじゃあないか。雷が怖くてこんな所まで来たのかね。」ケンちゃん振り向いて、見知りの顔にいささか安堵の様子。「これから、お前も知っている家に行くが一緒に来るかね。そこに迎えに来てもらおうよ。」と話しかける。犬であるから、気の利いた返事は出来ないが、激しい雨の中、どうやらついてくる。ケンちゃん、つい赤信号を渡ろうとするので、「ケンちゃん、赤信号はダメだよ、危ないよ待たなきゃ。」これを理解したらしく傍らでじっと待つケンちゃん。なんとか無事に用のあったお宅に到着する。早速、そこで電話を借り飼い主に連絡を取ろうとしたが、皆さん留守とみえて連絡が取れず。雷に狂ったように過敏に反応し徘徊する愛犬を血まなこになって探していたに違いない。その間、ケンちゃんを逃がさないように小包紐でつなぎ、飼い主の迎えを待つことに。そうこうしているうちにやっと連絡が取れ、迎えに来てもらって事なきを得たとのこと。義父はケンちゃんの命の恩人として飼い主さんに今もお礼を言われるとか。ほのぼのとした実に良い話ではないか。