やらせ質問

2006年11月12日


教育改革タウンミーティングでの政府の「やらせ質問」依頼問題であるが、表層的、かつ無意味とも思える戦術的な論議は、早く終息願いたいものだ。もちろん、やらせはあってはならない。特に結論ありきの、誘導的な「やらせ質問」があったとすれば、弁解の余地はない。「議論の活性化」に役立つとしても、タウンミーティング参加者の質問の内容や時間が制限されるものであっては決してならない。但し、円滑に議論が尽くされ、問題の核心に触れるポジティブな質問を引き出すためには、ある程度の仕切りやシナリオは必要になることもあり得る。時間の終わるころになって、良い質問が矢継ぎ早に出ることも多いものである。いずれにせよ、質問者の仕込みは支持されない。あるとしても、司会役の担当者が必要と判断する場面で、公平な立場、最高の良心をもってして、議論が深まる質問を行って欲しいものだ。国会ですら質問事項については前もって知らされる。それに対して周到な準備をし、説明や回答を行っているのが現実である。責任を誰に取らせるかは、もう良い。教育改革問題への取り組みは、国家の根本を左右する。これから先、一層の活発な議論がなされることを願い、期待したい。